FEATURED

11月3~6日にドイツ・ミュンヘンで開催された「次世代リーダー・グローバル・サミット One Young World(OYW)2025」に、グローバル・ディスカバリー・プログラム4年のNazyra Tachiara Azlaさんと、医学部医学科5年の石川愛萌さんが日本代表団の一員として参加しました。また、岡山県教育委員会と本学が協働で実施する「おかやま夢育イニシアチブ」の一環として、岡山県立岡山一宮高等学校3年生の片山桂太さんが岡山県代表高校生として参加しました。
 本学は2015年のタイ・バンコク大会から公式パートナーとして参画しており、毎年2人の学生代表と、オブザーバーとして横井篤文副学長(グローバル・エンゲージメント担当)を派遣しています。本学からの参加は、タイ・バンコク、カナダ・オタワ、コロンビア・ボゴタ、オランダ・ハーグ、英国・ロンドン、ドイツ・ミュンヘン、英国・マンチェスター、北アイルランド・ベルファスト、カナダ・モントリオールに続き、10大会連続となりました。
 今年のサミットには、世界196カ国以上から約2,200人の若手リーダーが集まり、Circular Economy(循環型経済)、Anti-Hate(反ヘイト)、Responsible Tech(責任ある技術利用)、Education(教育)、Peace & Security(平和と安全)の5つの主要テーマについて多様なセッションや対話、議論が行われました。
 3日のオープニングセレモニーは、ミュンヘンの象徴的な会場であるOlympiahalleにて開催されました。地元アーティストによるパフォーマンス、パートナーやゲストによるスピーチ、そして参加各国の代表によるフラッグセレモニーが行われ、多様な文化と価値観が集う国際的な連帯を象徴する壮大な開幕となりました。またセレモニーの最後には、ヨルダン王室のラーニア・アル=アブドゥッラー王妃が登壇し、混迷する国際情勢の中で若い世代が地球規模の課題解決に向けて着実に行動していくことの重要性を強調するメッセージを発信しました。
 翌4日からICM Messe Münchenで行われたメインセッションのひとつでは、「80 Years since the end of the Second World War(第二次世界大戦終結から80年)」と題して、戦後80年の節目における平和と安全保障をテーマとした議論が展開されました。このセッションには、田中重光氏(日本原水爆被害者団体協議会 共同代表・2024年ノーベル平和賞受賞者)が登壇し、自身の被爆体験を踏まえながら、核兵器廃絶と持続的な平和構築の必要性についてメッセージを発信しました。この発信は、世界各国から参加した若手リーダーに深い示唆を与えるものとなりました。
 Azlaさんと石川さんは、こうしたセッション、ワークショップ、ネットワーキングなど多様なプログラムに参加し、同サミットの5テーマを軸に世界各国の若者と活発に意見を交わしました。国際的な視野を広げるとともに、今後の学びやキャリアに生かすことのできる人的ネットワークの形成にもつながる貴重な機会となりました。

◯2026年度のOYWサミットは、2026年11月3日〜6日に南アフリカ共和国のケープタウンで開催される予定です。

◯次世代リーダー・グローバル・サミット One Young World(OYW):
 2009年の世界経済フォーラム(通称「ダボス会議」)で構想が発表され、2010年に英国ロンドンで第1回サミットが開催されて以来、年に1度、世界190カ国以上から各国を代表する18~30歳の若手リーダーが一堂に会する世界最大級のサミットです。地球規模の課題に対し、世界的指導者の下、次世代リーダーが連携して解決策を模索する全世界合同産官学連携の次世代リーダー育成プロジェクトとして、その規模とネットワークを拡大し続けています。
 サミット参加者にはOYWアンバサダーの称号が授与され、世界約21,000人の若手リーダーとの継続的なネットワークを築くことができます。また、OYWカウンセラーとして、ノーベル平和賞受賞者でグラミン銀行創設者のムハマド・ユヌス氏をはじめ、各国首相・大統領、政府関係者、Fortune 500企業、文化・スポーツ界、メディア界、NGO、起業家、アーティストなど、各分野を代表する世界的指導者や著名人が支援しています。

【本件問い合わせ先】
グローバルエンゲージメントセンター
TEL:086-251-8326(企画部国際企画課)

 

(左から)横井副学長、Azlaさん、石川さん、片山さん(高校生)

オープニングでのラーニア王妃のスピーチの様子

ワークショップに参加する石川さん(左から2番目)

ワークショップに参加するAzlaさん(左から3番目)